☆親業一般講座受講は、塾の個別面談で、クラス担当の先生から言われたことがきっかけでした。
「お母さん、良かれと思って色々して下さるのでしょうが、そうやって何から何まで面倒を見てしまうことで、彼が彼自身の力で成功するチャンス、失敗するチャンスを横取りするのをやめませんか」と言われて、長男の中学受験の実績もあり、比較的うまくやっていたと思い込んでいただけに、あまりにもショックで、今までしてきてしまった積み重ねが恐ろしくなったのがきっかけです。
なぜ私のおせっかいが「次男の人生の横取り」になるのか、人生を横取りされてきた子がどうなるか、自分で考え、自分で決めた子がどうなるのか、塾の先生に、実例を踏まえてお話しいただだきました。 「先生はどこで、そういう考えを身につけたのか、先生独自のものか、塾の先生という経験からのか。先生がそう考えるに至った出来事があったのか」と質問したところ、サラッと紹介されたのが親業でした。日能研の先生方は、親業に触れる機会があるのだそうです。個人面談から帰宅して、すぐに親業を調べ、「やっぱりこれは絶対に役に立つ。知ってしまったからにはやらないわけにはいかない」という確信を持って親業一般講座に申し込みました。
☆簡単な入門書はすでに読んでいたため、「大筋は分かったつもり」になっていましたが、実際にロールプレイをしたり、自分の言動が「やりがちな失敗の例」に当てはまっていることにインストラクターと会話をすることで初めて分かったりして(たとえ間違っていてもはっきり指摘されたりはしません)、本からのみで独学で身につけるのは相当難しいと感じました。毎回テキストの「親業」を2章分ずつ講座を受け、その章で学んだスキルを普段の生活で実践していきます。実際に家庭で行った実践例を、どうして上手くいったのか・上手くいかなかったのか、おきまりの12をやってしまっていないか、講座でのロールプレイや声がけの事例と照らし合わせて振り返る。これを繰り返すうちに、いかに自分が今までのやり方に流されやすいかがわかりました。うっかり何も考えずに対応してしまうと、受講前と全く同じやり取りになってしまう。まずこのことに気づけたことが、受講前・受講後の変化で一番大きいことだと考えています。また、そう思えたのも、親業の講座の場で、何を話しても否定されず、聞き手の価値観をおしつけられないで最後まで話を聞いてもらえる、という安心感があってこそ。その安心感を自分が身を持って体験できたことで、能動的な聞き方の必要性や効果に確信がもて、我が子にも実践しようと思えました。辛抱強く話を聞く価値を、行動をもって説いて下さったインストラクターの奥田さんにはとてもお世話になりました。本を読むだけでは辿り着けなかったな、と。ここでこういう風に学んだからこそ、意識的に「能動的な聞き方」を実行できる、そんな下地ができてきたのかな、と思います。ありがとうございました。